Magazine アクタスリノベーションマガジン

[リノベーション完全ガイド]

リノベーション完全ガイド〜メリットや費用、契約方法、事例など〜

リノベーションに興味がある方は、まずこちらをご覧ください。リノベーションとは何かから始まり、物件購入からプラン作成、施工までの流れ、費用感、事例まで、こちらを読めばリノベーションの全体像が把握できます。

目次
1.リノベーションとは何かを知る
2. リノベーションにかかる費用を知る
3. リノベーションの依頼方法を知る
4. リノベーション関連用語
5. リノベーション事例


1.リノベーションとは何かを知る

リノベーションとは

一般的にリノベーションとは、中古住宅を現代のライフスタイルに合った住まいによみがえらせることと定義されています。

あらゆる住宅は、自然現象や使用による劣化、住まい手の家族構成や生活の変化による不具合が発生します。一方で、使い込んだ愛着のある空間や道具、文化的な価値は残しておきたいものです。
これらをよく見極めて、自分のこれからの暮らしに合うように住宅を総合的に改修するのがリノベーションなのです。

リノベーションとリフォームの違い

既存住宅の修繕は、一般的にリフォームと呼ばれています。リノベーションにおいても修繕は行われるわけですが、生活スタイルやデザインの志向、新しい生活機能を取り入れて住まい全体を見直すことを、特にリノベーションと呼んでいます。

リフォーム=劣化したり破損したりした状態を元に戻す修繕
リノベーション=生活や好みに合わせて新しい価値を与える改修
(なお、英語ではどちらの意味の場合でもrenovationと呼んでいます)

リノベーションの目標

リノベーションは、経年変化によって劣化や破損した部分を元に戻すだけでなく、自分の生活を見直す機会であるとも考えてみましょう。

建物は経年劣化や何らかの要因による破損が起こり、放っておくと建物全体にダメージを与えて使えなくなります。設備機器にも寿命があり、生活に支障をきたします。修繕して元に戻さないと暮らせません。

毎日暮らす住まいで、自分の暮らし方と住宅のギャップには気づきにくいものですが、劣化した部分を修繕する際に、時代性やライフステージによって変化していく暮らしを見直してみましょう。

建物を修繕すると、一部の修繕によっても様々な工事が発生します(痛んだ部位を作り直す際、周辺全体に影響を及ぼしたり、新たな劣化が見つかることがあります)。この時が、生活や好みに合わせて、新しい価値を与える改修をするチャンスでもあるのです。

生活空間の創出、再生を目標に、価値の高いリノベーションを目指しましょう。

リノベーションの特徴とメリット

リノベーションには、現在住んでいる住宅をリノベーションする「住み続け」と、新しく中古住宅を購入してリノベーションをする「住み替え」があります。

どちらの場合も既存住宅を用いるため、新築で購入するよりも建物本体への金銭的負担が少なくて済みます。建物本体への金銭的負担が少ない分、自分が欲するインテリア空間や生活機能に費用を掛けることができます。

リノベーションは構造的な制約はありますが、建築のプロが一緒に考えますので、思った以上に自由な設計も可能です。

住み続けでは、建物の点検によって修繕箇所を明らかにし、愛着も考えて、安心と使いやすさと和みを手に入れましょう。

住み替えでは、すでにある環境や眺望、通勤などの立地を選択できます。中古住宅は築年数によって評価額が下がりますが、耐震や省エネルギー基準が生まれて20年以上経っていますから、見極めれば価値の高い住宅が見つかります。また立地によっては古くなっても資産価値が下がりません。

ヨーロッパでは古い建物を使い続けるのが当たり前で、住まい手は自分の好きなインテリアに投資することで、素敵な空間を手に入れています。日本でも、子供の独立を機にもう一度夫婦の暮らしを見直したり、子育て環境の整った地域の既存住宅を購入してリノベーションするケースが増えています。

住み替えでは、不動産と建築の両方を考える必要がありますが、近年、暮らしづくりをワンストップサービスで行う事業者も増えています。

アクタスでは、お客様のライフスタイルに合った建物を、提携する不動産会社と一緒に探し、新しい生活をトータルコーディネートします。

リノベーションの流れは?

STEP1. 物件探し

中古物件購入が前提の場合は、まず条件に合った中古物件を探します。販売される不動産には、手を加えていない現況渡しとリフォーム済物件があります。自分に合ったリノベーションをする場合、現況渡しの方がリーズナブルです。

不動産取引では、不動産基本情報と物件の見学で判断をすることになります。しかし、これらの情報から物件の価値を読み取るのは難しいものです。

アクタスでは、物件情報や物件のご案内と合わせて、物件へのアドバイスやリノベーションのイメージをお伝えし、購入の時点でお客さまの生活スタイルを実現できるかの確認をお手伝いします。

STEP2. プラン作成

物件が決まったら図面を手に入れて、プラン作成へ。お打ち合わせにて、お客様が希望するリノベーションのイメージ、そして概ねのご予算を伺います。具体的な空間や設備等は、ご要望に応じて様々な提案が可能です。お客様のご要望をまとめ、既存物件の制約の中で期待に応えるのがリノベーション設計のプロです。

STEP3. 見積と契約

リノベーション会社から、設計方針のわかるエスキース(プランの草案のようなもの)が概算見積と一緒に提案されます。実際に設計を進める意思を示された段階で、設計契約を締結します。この時点の費用は、設計料の一部に充当されます。

設計契約後、設計図やデザイン仕様、詳細見積書が提案されます。これに基づいて設計内容を打ち合わせし、内容が確定した段階で、設計図書と最終見積書が作成されます。また、合わせて工事期間や工事の段取りも決定されます。

これらの書類によって、工事請負契約を結びます。ここまでにかかる期間は約1ヶ月~3ヶ月程度です。リノベーション会社によっては、期間や打ち合わせ回数の制限があったり打ち合わせを有料で行ったりする場合もありますので注意が必要です。

住み替えの場合、契約から引き渡しまでには時間がかかりますので、この間にリノベーションの内容を概ね確定し、引き渡し後スムーズにリノベーションに入っていけるようにしたいものです。ただし、リノベーション工事内容は引き渡し後、物件の状況と設計内容を詳細に擦り合わせてから確定しますので、設計段階から多少の変更があるものと考えておきましょう。

また、中古住宅購入とリフォームをセットにした住宅ローンがあります。物件取得価格とリノベーションの概算見積もりを用意した上で、ローン申請を行います。

STEP4. 施工

工期はマンションで3ヵ月程度、一戸建てで3ヵ月~4ヵ月程度が目安です。

施工前には周辺の住人への挨拶などが必要です。またマンションの場合、管理組合の承認を得る必要もあります。

一般的には、施工期間中にお客様との中間検査、竣工検査を行い、請負契約通りに施工されているかどうかを確認します。

STEP5. 施工完了・引き渡し

竣工検査において、施工内容に問題がないかを確認し、完了確認書や引渡書に署名捺印いただきます。

引き渡し時には、これらの書類と竣工図面、品質保証書や取扱説明書などをお渡しし、残金を決済いただき完了となります。

STEP6. アフターサービス

引渡後の点検や保証について、リノベーション会社によって大きな違いがありますので注意が必要です。アクタスでは、引渡後、各設備や造作、仕上げが問題なく使用できているかを確認する「6ヵ月点検」、設備や造作の保証期間が終了する時期の「2年点検」を行い、安心してお住まいいただけるよう、サポートしています。

リノベーション向き物件の探し方、選び方

リノベーションにとりわけ向いているという物件はありませんが、リノベーションしやすい物件、しづらい物件はあります。お客様の生活へのご要望次第ですので、物件の選択時にシミュレーションしておくといいでしょう。

例えば、「直床(コンクリートスラブの上に直接床材を張り付けた構造の床)」だと、水回りの変更が限定されたり、床に段差が発生している場合があります。「壁式構造」だと、間取りの変更が難しい場合があります。
こういった判断は専門家でないと難しいため、アクタスでは物件探しの段階からトータルにサポートいたします。
また、建築時期による構造評価や断熱性能評価、設備仕様やマンションの管理形態などもチェックが必要です。


2.リノベーションにかかる費用を知る

リノベーションにかけられる予算とローンについて

住宅ローンの年間返済額は、年収の25%以内に収めると安心であると一般的に言われています。中古住宅購入と同時にリノベーションをする場合は、この基準を参考にしつつ、住宅購入費とリノベーション費の合計の予算を立てましょう。

リノベーション費用の支払い方法には、主に以下の選択肢があります。

※金利は2019年9月時点のあくまで目安です

リノベーションにはいくらかかる?

一般的にリノベーションというと、スケルトン(躯体だけ)にして住居全体を改修したり、LDKなど広い範囲を改修することが前提となります。部分的な修繕はリノベーションとは呼ばずリフォームと呼ぶケースが多いです。

それでは、費用感はどうでしょうか。

フルリノベーション(スケルトンリノベーション)の場合

1平方メートルの単価25万円~30万円程度を目安としてください。例えば30万円/㎡の場合、70㎡で2100万円ということになります。

LDKの内装を一新する場合

LDK(35㎡程度)を対象として、キッチンの取り替え、壁面に造作棚を設置、クロスの張替えなどを行った場合、800万円~と考えてください。


3.リノベーションの依頼方法を知る

リノベーションが行える業者とは

リフォーム業界は元々工務店や設備業者など総合建築の一部を担う業者の仕事でした。

しかし、住宅の長寿命化が我が国の大きなテーマとなり、欧米のような既存建築のフルリノベーションが注目され、建設業では大手ハウスメーカーから地元の工務店まで、製造業では建材メーカーや設備メーカー、家具メーカー、不動産会社やデザイン会社まで、リノベーションを請け負う会社は多岐に渡ります。
近年では、物件選びから施工まで一気通貫で依頼ができる(ワンストップリノベーションとも呼ばれます)会社が人気です。

リノベーションは、単に顧客の指定に沿った施工をすれば良いというものではなく、技術ノウハウやデザインセンスに裏打ちされた提案が必要であり、相性も重要です。

ショールームを見る、見学会やセミナーに参加するなどして特徴を掴み、担当者と話して安心して任せられそうな会社か確認してみてください。

リノベーション業者選びのチェックポイント

輸入家具やオリジナル家具、ファブリックやシステムキッチンまでを提案してきたアクタスは、ライフスタイルカンパニーとして、これからの生活空間をトータルコーディネートできる店舗を展開しています。

リノベーションで大切なことは、設備を変えることや内装を綺麗にすることを超えて、これからの自分らしい暮らしを実現することです。

だからこそ、お客様の生活へのご要望に沿って、住まい選びから、建物性能やデザイン、生活のプランニング、家具や小物までをトータルにコーディネートすることが大切だと考えています。

アクタスでは、永年扱ってきた北欧デザインをベースにした木質材を大切にし、シンプルでありながら、愛着を持って永く使い込んでいくことで変化する味わいを表現した空間を提案しています。

「アクタスのお店のような空間に、そのまま住みたい」という声から生まれた空間提案ということもあり、生活に最も近い家具やインテリアからリノベーションを考えていただくことができます。

リノベーションの契約方法と支払いについて

プロセスの項でご説明しましたが、リノベーション会社とは「工事請負契約書」を締結することになります。

リノベーション費用の支払いタイミングは、

  • 工事完了後に一括での支払い
  • 契約時の着手金と工事完了後の残金払いの2回に分けた支払い
  • 契約時の着手金と(進捗に応じた)中間金、工事完了後の残金払いの3回に分けた支払い

などのパターンがあります。例えばアクタスでは、現金でのお支払いの場合、設計契約時(内金)、工事着工時、竣工後の3回に分けています。

リノベーションで必要となる家具の手配

リノベーションで重要になってくるのが家具選びです。

リノベーションの事例イメージには必ずといっていいほど家具が置かれた状態で紹介されていますが、その家具はどのように選ばれるのでしょう?

一般的には、造作家具以外はお客さま自身がインテリアショップなどで手配することになります。家具であれば後からでも変えられると思われるかもしれませんが、一度設置した高品質の家具をそう簡単に入れ替える気にはならないはずです。施工後の部屋と家具が合わなかったとなると非常に残念な結果になるでしょう。

アクタスでは、初期のプレゼン段階から、家具も含めた提案が可能で、予算や好みのテイストに合わせることができます。
家具のデザイン・テイスト、スケール感をリノベーションの間取りや内装と一緒に決めていくことは、その後の生活の満足感にもつながっていきます。

こちらは「SLOW STYLE」タイプのイメージ。家具が、これからの生活の中心になるので、家具を含めたプランニングは重要です。


4.リノベーション関連用語

覚えておこう!リノベーション関連用語

リノベーションを依頼する業者と話をする際に、リノベーションならではの用語が出てくることもあります。あらかじめ以下のような用語の意味を知っておくと安心です。

スケルトンリノベーション

スケルトンリノベーション(もしくは単にスケルトンとも)とは、骨組や構造体だけを残してリノベーションを行うことです。一般的には柱や梁、床、屋根以外の部分をすべて取り払うため、自由度の高い大規模なリノベーションになります。

造作家具(オーダー家具)

造作家具(オーダー家具)とは、設置するスペースにあわせて作る家具です。基本的な型は決まっている中で、素材やサイズなどを選べる「セミオーダー家具」もあります。

また、壁や天井などに組み込んで設置する造作家具は「作り付け家具」と呼ばれます。

クロス

クロスとは、壁や天井に張る仕上げ材のことで、「壁紙」と呼ばれることもあります。壁に使用されるクロスはビニール素材のものが多いですが、紙、布などのさまざまな素材のものがあります。

無垢材

無垢材とは、丸太から切り出したままの加工を施してない自然な状態の木材です。木のぬくもりを感じられる、年数と共に味わいが深まるなどの理由で人気があり、リノベーション時にはフローリングに使用されることもあります。

ラーメン構造と壁式構造

ラーメン(額縁という意味)構造とは、柱と梁によって建物を支える構造のことです。壁式構造は、壁で建物を支える構造のことです。線による構造か面による構造かの違いがあり、ラーメン構造の方がリノベーションによる間取りの変更がしやすく、壁式構造だと一定の制限がかかる可能性があります。


5.リノベーション事例

アクタスのリノベーション事例集

アクタスでリノベーションをした実際の住まいの事例です。ライフスタイルからインテリアを考え、理想の住まいとなりました。

ACTUS RENOVATION | Case Study

家を整えたら見つけた、「本当にしたかった」
O様邸(東京都江東区)
面積:約80㎡(シアタールーム含まず) 間取り:2LDK+WIC+シアタールーム
ご家族:単身

タイルとグレーで自分たちらしさを描いた住まい
N様邸(東京都武蔵野市)
面積:約70㎡ 間取り:1LDK+WIC
ご家族:ご夫婦

料理を囲んで楽しみ、暖炉を囲んでくつろぐ
Y様邸(神奈川県横浜市中区)
面積:約120㎡ 間取り:3LDK+S ご家族:単身

ACTUS RENOVATION | N様邸

色彩と素材感にこだわってつくったカラフルな空間
N様邸(東京都品川区)
面積:80㎡ 間取り:2LDK
家族:ご夫婦

以上、リノベーション完全ガイドでした。リノベーション完了までには、考えなくてはいけないこと、決めなくてはいけないこと、リノベーション会社との交渉、契約手続きなど色々ありますが、どれもがリノベーションを成功させるための大切なステップです。
リノベーションの実施を決めた方は、どうか妥協をせず各過程を楽しみながら、理想の住まいを手に入れてください。
リノベーションに関してその他ご不明点ございましたら、ぜひアクタスにもご相談ください。