Magazine アクタスリノベーションマガジン

[アクタススタッフのリノベ体験記]

アクタススタッフの
自宅リノベーションを
お見せします。Part2

「LONG LIFE TOKYO・人も住まいも、長く良く活きるために。」

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住みたい場所に愛着のある住まいを実現するための一つの手段であるリノベーション。

実際に私が中古マンションを購入しリノベーションを行う際に考えたこと、経験したことをお伝えする記事の今回のテーマは「間取りと住宅性能について」です。

間取りは暮らし方から考えていきますが、その時に使いたい家具・欲しかった設備など家具とインテリアから考えると必要なサイズ感やレイアウトが決めやすく、暮らし始めてからの満足度も変わってくると思っています。

30年前の住宅にそのまま住み続けるのは難しいですが、リノベーションでデザインだけではなく、今の生活に合わせた住宅性能の向上を図ることも可能です。

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テーマ

・不動産購入の際に考えたこと 記事はこちらから

・間取りと住宅性能について

・デザインを考える

・収納の考え方

間取りを考える

私達が購入したマンションは、廊下に階段がありLD側と玄関側で高さが違う壁式構造のマンションでした。

廊下の壁、キッチンと洗面室の間の壁、ユニットバスと洋室の間の壁は躯体(壁がコンクリートで出来ている)となり壁位置の変更は出来ません。壁式構造はドアなどの開口部の上部にも躯体となる梁がありますので、開口部分の高さ変更にも制限があります。

解体できる壁やパイプスペースへの配管ルートなど、リノベーションを行う際に重要となる室内の建築状況を把握するためにマンションの竣工図面を出来るだけ早い段階で確認しましょう。

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壁式構造の制限がある中で、私達が考えた間取りの7つのポイント

①キッチンをオープンにする

クローズドキッチンをL型キッチンに変更、ダイニング空間と一体とし、元々キッチンがあった場所をパントリーにして冷蔵庫と収納・カップボード・洗濯機を納めています。

キッチンをダイニング側に移動したことによるキッチン排水の勾配確保のためLDKの床が解体前より5cmほど上がってしまいました。

ダイニングテーブルは円形(直径110cm)を使用していますが、子供が大きくなった時に購入したいテーブルを決めて、そのサイズも入る空間を確保できるようにキッチンサイズを決めました。

▼キッチンに関する記事はこちら

費用は?種類は? キッチンリノベーションの基本と進め方

②LDを広げる

出窓のある和室をリビング空間に変更、和室とダイニングの間の建具は撤去しリビングとダイニングを一体空間としています。和室の収納も撤去し、寝室とWICへの動線を取りました。

③WICを造る

ベッドの大きさと収納したい物のサイズから考えたWICを設置。収納効率は悪くなりますが、リビング~WIC~寝室~廊下(ダイニング)と回遊できるプランとしています。リビング側のドアを開けると陽の光が入り、寝室からも広がりを感じられ、日々の暮らしでも回遊動線を優先して良かったと思っています。

▼WICに関する記事はこちら

ウォークインクロゼットとは?収納で失敗しないためのポイント

④ユニットバスのサイズを変更する

既存のユニットバスは1216でしたが、洗面室の広さとのバランスも検討し1317にサイズ変更しています。洗濯機置き場はパントリー内に移動し、洗濯機があった場所に洗面台を設置、洗面台があった場所は壁面収納を設置しています。

⑤北側の部屋は将来の子供部屋もしくは寝室に使える最小スペースとする

将来の子供部屋もしくは寝室を想定してシングルベッド+デスクかクィーンベッドが入る最小サイズの部屋+収納として大きさを考えました。

⑥大切にしてきた家具を使う

引越を繰り返す中でも大切に使い続けたい家具を選んできたので、家具優先で必要なサイズ感や使い勝手と置く場所を考えました。ソファの前に置いたヴィンテージシェルフやパントリー内のヴィンテージサイドボードは、家具のサイズに合わせて壁や周りの造作家具を製作しています。 家具と一緒にリノベーションを考えることは大切なことです。空間デザインとの調和やスケール感など生活を始めた後の満足度に影響します。

▼家具の選び方の記事はこちら

インテリアで理想の部屋に! リノベーションに合う家具の選び方

⑦効率の良い収納を考える

収納の考え方は別の記事で詳しくお伝えしたいと思います。

住宅性能と設備について

築30年を超えていたマンションで室内は大規模なリフォームが行われていなかったためフルスケルトンから室内の性能を考えました。

解体可能な箇所は全て解体、2重床で床を組み直しトイレや浴室にあった床段差を解消しています。また、古い給排水管は全て交換、壁面の断熱はやり直し、全ての窓に2重サッシを取付け断熱性と遮音性を高めました。

ユニットバスには追炊き機能が付いていませんでしたが、運よく新築当時に設置されていたガスエアコン用の配管スペースがあり、その穴を利用し追炊き用の配管ができました。

マンションの仕様によりリノベーションで出来る工事内容も変わってきます。当然、断熱をやり直す必要のないマンションもありますが、築年数がある程度経過しているマンションはサッシの仕様と壁内部の断熱仕様を確認し、断熱・遮音性能も検討することが快適な暮らしに繋がります。

給排水管も床や壁を撤去しなければ交換が難しいため、リノベーションのタイミングで交換を検討しましょう。

私達がリノベーションで導入した主な設備です。

・60cmの食洗機

ミーレ社の製品を採用。コンパクトなキッチンですが食洗機を優先しプランしました。料理で使用した鍋やフライパンまで1度に洗えるため食洗機は「大は小を兼ねる」と考えました。

・バイオエタノール暖炉

エコスマート社の製品を採用。冬の夜を心地よい時間にしたいと思い導入。年間を通じての使用頻度は低いですが、寒い日の夜にお酒を飲みながら炎を眺める時間は癒しの時間です。直火なので暖炉周辺を不燃材とすることが必須ですが、シンプルなデザインにしたかったので不燃材の上に耐熱塗料の塗装仕上げとしました。

・タンクレストイレ

トイレは一番コンパクトなタンクレストイレ・サティスSを採用。手洗いボウルもトイレ空間内に取り付けました。

・浴室乾燥機

帰宅後に洗濯することが多い為、ドラム式洗濯乾燥機で乾燥出来ない物を乾かすために採用。ほぼ毎日使用しています。

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マンションの基本的な性能(耐震性や遮音性など)はマンション自体の建築方法や仕様にも左右されますが、リノベーションにより室内で快適に過ごすための性能を向上させることは可能です。

住宅設備の選択肢も増え、さらに高機能化が進み選ぶ楽しさもあります。機能的な設備を導入することで家事の時短に繋り、住まいの満足度も高めてくれます。予算と相談しながら、拘る部分と妥協する部分のバランスを考えるのもリノベーションの楽しみの一つだと思います。


アクタスのリノベーションは「インテリアから発想するリノベーション」。

空間全体を家具の延長として考え、暮らし方と家具と空間のデザインを一緒にご提案いたします。

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